1.はじめに
本校は、体力つくりの効果的場面を指定し、それらの活動は、可能な限りはだしと薄着の励行を重視している。
3.研究の立場と目的
(1)研究の立場
この研究は、主として、体育・スポーツ活動を中心に、はだしと薄着の励行によっての体力の増強に焦点をおいて、実践的研究を推進し、体力つくりとあわせて、学校教育目標に示す、精神面、特に学力にかかわるといわれる性格特性の変容も図ろうとする立場をとることにした。
4.効果的場面とその実践
(2)効果的場面における実践
ア 教科体育の実践
教科体育の目標を達成することはもちろんであるが、他の活動の基礎・基本の技能を育て、さらに。その統合を図ると同時に、はだしによる体力つくりの重要性を認識させ、意欲化を図る。
本校では、教科体育を中心に、はだしと薄着の体育を進めている。3月から12月まで、男子はTシャツ・短パン、女子はTシャツ・ブルマで通している。また体育実技も可能な限りはだしで実施し、運動靴を着用する場合、靴下は一年中使用していない。
このように、はだしの励行は、予想以上に定着し、校内で靴下をはく生徒はほとんどいなくなり、家庭から素足で登校する生徒も多くなった。
また、教科体育では、体力向上の面から、格技を見直し、はだしと教科体育の関連から、相撲を積極的に取りあげることにした。相撲の基本動作や基本技を組み合わせ、本校独自の相撲体操を創作し、補助運動や補強運動に用いたり、運動会における男子推薦種目として取り上げ公開した。
イ 全校体育
ゆとりの時間を利用して、週三日、それぞれ25分間を全校体育として設定し、サーキット(雨天時ストレッチ体操)、ゲーム、体力測定をセットして、ローテーション方式で実施する。この全校体育も、ジョギングからはだしで実施している。
ウ 体育的活動
相撲大会、なわとび大会、水泳大会、遠泳大会、耐寒訓練、マラソン大会、運動会を体育的活動として取り上げ、はだし・薄着の励行の場面として実施する。
エ 部活動
本校の部活動は、全員入部制をとり、体育部に85.9%の生徒が所属し、残り14.1%の生徒が、三つの文化部に所属している。いずれも放課後を利用して活動している。ここでも、はだしと薄着を励行している。とりわけ、新入生体力つくりは、特に、はだしの効果的な場面として重視している。例年、4月10日ごろから5月上旬にかけて約1ヶ月間、ジョギング・体操・ダッシュ・集団行動・サーキット等を内容として、すべてはだしで実施する。
オ 学校農園(勤労生産的活動)
はだしの効果を期待し、学校農園作業はもちろんのこと、学校から農園までの往復2kmの農道も、はだしで通った。そして、収穫の喜びを十分味わうことができた。
上記文献の記述と比べると、若干活動内容がマイルドになっているように思えます。これは年代の差が理由かも知れません。